阪急宝塚線 庄内駅から古い住宅街を抜け、小さな川を渡り、徒歩約10分。
夜になると、温泉マークのネオンが遠くからでも目立つ。
暖簾をくぐると、下足室には演歌が流れていて、
銭湯気分が自然と高まってくる。
受付は昔ながらの番台だが、女性側の脱衣所はしっかりとした目隠しが設置されているので、番台タイプが気になる女性でも安心だろう。
脱衣所の天井は、格子にレリーフの入った壁紙が組み合わされていて独特の雰囲気がある。
また、漫画本が沢山置かれており、サウナで漫画を読む人もいるようだ。
漫画の種類を見てみると「ろくでなしBLUES」「特攻の拓」「クローズ」「なにわ金融道」…など、ややアウトロー寄りの品揃え。
昔ゲームセンターにあった、キングオブファイターズ95のテーブル筐体があるが、故障中で現在は使用されていないようだ。
ガラス扉から見える小さな坪庭には、鉢植えの木々が育てられている。
アメニティとして、綿棒、ティッシュ、そして何故かメンソレータムが置いてある。
いずれにしても綿棒があるのは嬉しい。
アーチ型の入り口をくぐり、
浴室に入った第一印象は「静かだ」ということ。
超音波風呂などもあるので無音ではないのだが、お湯の勢いが優しいからだろうか。不思議と静寂に感じる空間が、そこには広がっている。
奥の壁タイルには、ダイナミックな筆遣いで渓流の風景が描かれている。
絵の一角は露天風呂のガラス仕切りをまたぎ、もう一角はサウナ室に欠けられる形で壁一面の絵とはならないが、それでも、なかなかの壮観だ。
男女を分ける浴室壁上部には赤・黄・青のガラスブロックが装飾されていて、そこだけレトロポップな雰囲気も。
設備として最大の目玉は、お湯につかったマッサージチェア「湯快チェアー」…なのだが、残念ながら訪問時は故障中で利用することは出来なかった。
この湯快チェアー「日本では最初に、ここに導入された」との案内と共に、メーカー名と思われる「ツルカメ」文字が。
関連会社なのかどうかはわからないが、そういえば脱衣所の鍵も、カランもツルカメ製だった。
調べてみると、湯快チェアーは相当な高級品であるようだ。
[湯快チェアー 製品案内(外部サイト)]
ぜひメンテナンスして、もう一度使えるようにと祈りたい。
設備全体としては、
主浴槽(深)
浅浴槽(スーパージェットバス・超音波・湯快チェアーを兼ねる)
赤外線サウナ
水風呂、電気風呂、露天風呂(薬湯を兼ねる)、全身シャワーと、
バラエティ充分。
赤外線サウナ(電熱式・有料100円)は、テレビ設置タイプ。
温熱にもう少しパンチが欲しい、というのはワガママだろうが、その分じっくりと体を温めることができる。
サウナには欠かせない水風呂には「リスが乗った枝」から水が噴き出される変わった意匠だ。浅浴槽や、洗い場に使われている小さな丸タイルもかわいい。
番台のご主人は、長年銭湯を営んできた渋いオーラがある。
見どころの多い庄内をぶらりと歩き、散歩がてらに、ふと立ち寄ってみたい。
そう思わせてくれる銭湯だ。
ポイント
・湯快チェアー(訪問時は故障中)
・壁タイルに描かれた渓流の迫力
・下足室に流れる演歌
設備
主浴槽(深)
浅浴槽(スーパージェットバス・超音波・湯快チェアーを兼ねる)
赤外線サウナ
水風呂
電気風呂
露天風呂(薬湯を兼ねる)
ギャラリー
所在地・地図
豊中市豊南町西4-3-2